表 題
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画 像
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記 事
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列車キロ・車両走行キロ・平均通過数量比較
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2004年度に存在した県内各私鉄の旅客列車キロ・車両走行キロ・平均通過数量のグラフ。
廃止された日立電鉄・鹿島鉄道は最終年度までの数値を掲載。
日立電鉄の廃止時の平均通過数量はひたちなか海浜鉄道・真岡鉄道と余り変わらない。
鹿島鉄道の平均通過数量は日立電鉄の半分である。
ひたちなか海浜鉄道の平均通過数量は3セク化後順調に回復しつつあった。
常総線はつくばエクスプレス開業による減少が顕著だが、その後運行本数(旅客列車キロ)を増やし、短編成化(車両走行キロの減少)なども実施している。平均通過数量は回復基調だった。
存続各路線ともコロナによる打撃が大きい。
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県内存続公民鉄5路線の運輸成績の推移
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日立電鉄・鹿島鉄道が廃線になった後の県内私鉄の利用人員ベースの動向。
ひたちなか海浜鉄道は2008年の第3セクター化後右肩あがりで回復している。
関東鉄道も2012年度以降は定期収入が伸びはじめ、回復に転じている。
、他の小規模事業者は苦戦していた。
全ての路線において新型コロナウィルスの影響による減少が大きい。
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県内存続公民鉄運輸収入の動向
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日立電鉄・鹿島鉄道が廃線になった後の県内私鉄の運輸収入ベースの動向。
ひたちなか海浜鉄道の運輸収入がじわじわ回復していたことや、
常総線がつくばエクスプレス開業で利用客が減り打撃を受けその後やや回復していたこと、
他の3路線の運輸収入は減少基調であることなどがわかる。
そして、新型コロナウィルスによる減収がとても大きかったこともわかる。
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県内民鉄経営規模比較(2004年)
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日立電鉄の廃止年度である2004年度の県内各私鉄路線の旅客人キロ・延べ日キロ・平均通過数量により、経営規模を比較したグラフ。
路線長(延日キロ)で同等の大洗鹿島線と常総線は、旅客の数量(旅客人キロ)では8倍の差がある。
その大洗鹿島線と比較して延日キロが約半分の鹿島鉄道は、旅客人キロでは1/4以下であり、廃止になった日立電鉄と比べても1/3程度で、平均通過数量も最低である。
2004年当時、鹿島鉄道は県内で一番厳しい経営状況にあったといえる。
日立電鉄・茨城交通・真岡鉄道の平均通過数量はあまり変わらない。
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かしてつバス運行本数比較(平日・下り)
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鹿島鉄道の廃止前の1999年から、2024年までの運行本数のグラフ。
廃線直後の鹿島鉄道代替バス営業開始時に、鉄道の7割まで大きく減便されている。
バス転換後の定時性の喪失ばかりが俎上にのぼりがちだったが、便数の点でも利便性が損なわれ、バスへの移行率の低下につながっていたといえる。
2010年の茨城空港開港・BRT化により一旦便数は常陸小川までは鉄道営業時の約20%増しまで増加するが、2017年以降は減便に転じる。
2024年現在、常陸小川までは茨城空港便の分が辛うじて下支えをして、鉄道営業時と同等の本数を保っているが、鉾田までの便数は、鉄道営業時の半分以下となっている。
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鹿島鉄道の営業収支の推移
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1992年からの鹿島鉄道の営業損益のグラフ。償却前と償却後を載せている。
収入を得る道具である財産(車両・電気設備など)は古くなると価値が下がるので、その分を帳簿上の価値から毎年減額する。これを「償却(減価償却)」という。
道具の分を考えないのが償却前の収支である。償却前黒字は商売そのものでは黒字になっている状態を示す。
新しい道具を買わなければ(設備投資を抑制すれば)償却額は減少するが、設備は古くなる。
最初の公的資金投入以後、赤字額は6000万円前後で推移していた。自治体の予算額は5年間で約2億円であり年あたり約4000万円。差分の約2000万円を親会社である関東鉄道が補助していたと考えられる。
2003年度から2005年度まで運輸収入の減少にも関わらず赤字額は改善傾向ではあった。
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鹿島鉄道の鉄道営業収入の推移
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鹿島鉄道の鉄道営業収入と内訳の定期・定期外・貨物・雑収を1975年から2006年までグラフにしたもの。
貨物収入の減少に伴って大幅に営業成績も減少しており、百里基地の燃料輸送が鹿島鉄道を
支えていたことがわかる。
石岡南台の開発により、旅客収入の減少基調には一時的に歯止めがかかったが、1995年以降は単調に減少している。
廃線時は定期外旅客(お名残乗車)と運輸雑収(グッズ等)の収入は増加したが、肝心の定期収入(通勤・通学需要)は減少の一途だった。
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鹿島鉄道と県内民鉄との旅客人キロ比較(2004年)
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日立電鉄の最終年度である2004年時点の県内鉄道の経営規模を旅客人キロ(どのくらいお客が乗っているか)で比較したもの。
鹿島鉄道は路線長が約半分の茨城交通と比較しても小さい。
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鹿島鉄道の平成の合併後の沿線自治体人口の推移
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平成の大合併後の沿線人口の推移。
廃線までの期間に沿線の人口減少が影響しているかを確認するために作成したグラフだが、廃線時の減少幅はそれほどでも無かった。
ただし、それ以後の減少基調は顕著で、今後の代替バスの運営には大きな影響があると考えられる。
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合併前の鹿島鉄道沿線自治体人口の推移(旧市町村)
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平成の大合併前の沿線人口の推移。
平成の大合併以前の沿線自治体人口と、平成の合併以後の沿線自治体人口の差を確認するために、上のグラフに合わせて作成したもの。
石岡市は八郷町と合併し石岡市に、玉里村・小川町は美野里町と合併し小美玉市に、玉造町は麻生町・北浦村と合併し行方市に、鉾田町は旭村・大洋村と合併し鉾田市となっている。
偶然かどの自治体も鹿島鉄道と反対側にある自治体と合併している。
沿線自治体人口は倍増し、結果として各自治体の人口重心から、鹿島鉄道沿線は遠ざかることになり、自治体の意思決定にも沿線以外の地域の意向が強く反映される形となった。
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鹿島鉄道と県内小規模私鉄との比較
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県内の他路線との比較において、乗車規模を示す旅客人キロは茨城交通とほぼ同等。
但し鹿島鉄道の路線長が約2倍であることから、乗車密度は1/2程度と考えられ、それは同等の意味をもつ平均通過数量が半分であることからも分かる。
存続成った湊線と比較して沿線人口の薄さと路線の長さで、大幅に分が悪かったことが分かる。
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鹿島鉄道の一人1ヶ月平均給与
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鉄道統計年報の給与の項から鹿島鉄道の給与の推移をグラフ化したもの。
廃止の年、2006年の平均給与は1994年の約60%となっていた。
また、臨時給与(ボーナス)の割合が低く、他方基準外賃金(残業代等)の割合が大きい。
これ単独では年度ごとの年齢構成の差(新人の採用や、定年後の再雇用による平均給与の下
落)などの要因があるので断定しきれないが、従業員に対して相当の出血を強いる合理化が行
われていたと考えられる。
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鹿島鉄道の職員数の推移
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鉄道統計年報の人員の項から人員構成をグラフ化したもの。
人員は燃料輸送の終了した2002年以後大幅に減員されていることが分かる。
電気・工務が担当者1名のみとなるなど、外注化が進んでいた。
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鹿島鉄道の輸送密度(平均通過数量)の推移
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1975年度から廃線された2006年度までの平均通過数量をグラフ化したもの。
1990年代前半石岡南台の住宅地開発で一時的に歯止めがかかったが、全体としての減少基調を改善するものでは無かった。
30年間で1/4となった。
廃線の特需も2001年相当であり、5年前の水準に戻ったに過ぎなかった。
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